当院では、耳介奇形(変形)に対して保険適応で耳介形成手術治療を行っております。
耳介奇形(変形)には様々な形態があります。
立ち耳、コップ耳(カップ耳)、スタール耳、袋耳、埋没耳等その形態によって様々な呼称があります。
埋没耳やコップ耳(立ち耳)などは、子どもさんが「学校で給食の時にマスクがしっかりかけられない」
と訴えることもあります。
<当院の手術実績(立ち耳の耳介形成手術件数)>
平成18年:14件 平成19年:19件 平成20年:22件 平成21年:38件 平成22年:52件 平成23年:47件 平成24年:38件
平成25年:32件 平成26年:40件 平成27年:39件 平成28年:31件 平成29年:13件 平成30年:23件 令和1年:21件
令和2年:26件 令和3年:17件 令和4年:13件 令和5年:14件
通称、立ち耳と言われている耳介の変形(奇形)は、耳介の対耳輪が消失してカップ状になっているために前方へ立っている状態です。これは先天的なもので形態や程度には個人差があります。
手術は局所麻酔で行い、手術時間は片側約45~60分間です。
耳介後面を切開して耳介軟骨の後面を剥離します。耳介軟骨に数カ所縫合糸をかけて軟骨を矯正して対耳輪の突出形態を形成します。
これにより耳介全体が後方へ倒れます。
皮膚縫合線は耳介後面のみでキズアトはほとんど目立ちません。術後翌日にガーゼをはずして、シャワー浴・洗髪可能です。
術後の通院:手術の翌日、1週間後(部分抜糸)、10~14日後(全抜糸)
術後の腫れがおさまるには約1週間要します。出血や疼痛は1~2日でおさまります。
手術後の運動制限を要します。安静期間はスポーツの内容によります。
<手術費用(3割自己負担額)の目安>約¥59,000 (片側) ※平成30年4月1日改定
手術方法
耳介軟骨にしっかりと縫合糸をかけることにより、耳介の中ほどから上方にかけて対耳輪と耳輪を形成します。これにより後戻りしない自然な形態が得られます。
希望により、耳介の後方への倒し具合を調節します。耳甲介が大きく発達しているタイプでは後ろに倒す限界があります。
※当院では以下の方法は行っておりません。
耳介後面の皮膚切除のみでは、術後すぐに戻ってしまいます。
耳の上方のみの形成では「くの字」型になってしまいます。
耳の中ほどのみの形成では、くびれたいびつな形になってしまいます。
耳介軟骨の裏面より軟骨に切開を入れて折り曲げる方法では、前面がとがって不自然になります。
クローズ法は欠点が多いため行っておりません。
耳介の前方に先天的に(生まれつき)小突起をみとめるものです。中に軟骨を含んでいる場合もあります。 通常は、突出部を切除(きりとる)手術を行います。乳児期であれば、基部を結紮(しばる)だけで脱落させることができる場合があります。大きさや形等、個人差がありますので、ご相談下さい。
耳介の前上方に先天的に瘻孔をみとめるものです。点状の小さな穴が入り口で、約1.5cm長の管が皮下にあります。この管そのものは人体に悪影響は及ぼしませんが、時に管の中に膿がたまることがあります。これが繰り返す場合や、抗生物質内服治療で効果がない場合などは、瘻孔の摘出手術が必要です。
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